日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan

Pathogenicity of Aspergillus clavatus produced in a fungal biofilm bioreactor toward Culex quinquefasciatus (Diptera: Culicidae)
バイオフィルムバイオリアクターで培養されたAspergillus clavatusのネッタイイエカに対する病原性


Fawrou Seye, Thomas Bawin, Slimane Boukraa, Jean-Yves Zimmer, Mady Ndiaye, Frank Delvigne, Frédéric Francis

Journal of Pesticide Science 39, 127-132 (2014) [抄録/PDF]

新たな防除法として、多くの昆虫病原菌が蚊の増殖を効率良く防ぐための有効な資材となることが示されてきた。本研究では、浸漬および固相発酵の技術的な利点を組み合わせて代謝産物と分生子を作り出すバイオリアクターシステムについて検討し、病原菌の生産物の殺虫活性を蚊に対して試験した。Aspergillus clavatus (Eurotiales: Trichocomaceae)を7日間バイオリアクターの半固相状態で培養したところ、2.5×107~12.5×107分生子/mLにおいて、分生子量に応じた幼虫の死亡率(37.2 ± 15.0 ~ 86.3 ± 5.0%)と成虫の死亡率(35.8 ± 2.0~85.2 ±1.5%)が認められた。10~100%(v/v)濃度の代謝産物による幼虫の死亡率は23.7 ± 15.0~100.0 ± 0.1%の範囲であり、5 および10 mLの噴霧投与では、それぞれ45.5 ± 1.4%と75.6 ± 2.6%の成虫の死亡率が得られた。
                                                 (文責:編集事務局)


Back