日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
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本会記事 (29巻1号)

I. 平成15年度第4回常任評議員会議事録


II. 平成16年度日本農薬学会賞受賞者の決定


III. 平成15年度第1回将来計画委員会議事録



I. 平成15年度第4回常任評議員会議事録


 日 時:平成15年12月13日(土) 12:30〜16:25
 場 所:女子栄養大学第1会議室
 出席者:出席者14名,オブザーバー(1名)

 議 事:
 I. 前回議事録の確認
 II. 経過報告

 1. 常任編集委員会: 12月5日現在の手持ち論文数は19編で,最近1年間の受付論文数は36編であった(前年は42編).11月1日(土)に開催された常任編集委員会では,編集規定,投稿細則等の改正,電子ジャーナルの編集体制,執筆謝礼について審議した.原著論文の投稿促進を目指し,英文レビューの掲載に努めインパクトファクターをあげる努力をするとともに,投稿から論文掲載までの日数短縮に努め,投稿論文掲載までの経過を学会誌赤ページに掲載する.第4号の発行が約3週間遅れた原因は調査中である.
 2. 21世紀記念事業: 現在約314万円の残高となっている.今後,環境科学関係の本の出版費用に280万円を,IUPAC2006開催費用に34万円を支出する予定である.環境に関する出版物として,仮題「農薬の環境科学最前線」と目次,予定執筆者を決定した.
 3. 第29回大会: 特別講演とシンポジウムの演者とタイトルを決定し,ワークショップ,ランチョンセミナーを企画中である.大会案内を学会HPに掲載し,大会プログラムは農薬学会誌29巻1号および学会HPに掲載予定である.
 4. 第30回大会: 記念式典,記念講演会の内容および予算やプログラム(平成17年3月18〜21日)については引き続いて議論を行うこととした.
 5. IUPAC2006: テーマ(Evolution for Crop Protection, Public Health and Environmental Safety)を決定し,後援学会,参加予定者,開催費用を見積った.20のセッションを予定し,これを4つのカテゴリーに分類することを考えている.特別講演,セッション講演,ワークショップ,ポスターセッションとディスカッション,ランチョンセミナー,商業展示を組みあわせたものを予定している.
 6. 賞選考委員会: 10月4日に開催した委員会で,奨励賞3件,業績賞(研究)1件,業績賞(技術)2件,論文賞1件を選考した.また,農学賞候補者1名も選考した.
 7. 3学会会長懇談会: 平成15年度の日本学術会議主催講演会は「食の安全と安心を目指して」,主催国際会議は「エネルギーと持続可能な社会のための科学」とのタイトルで開催予定である.各学会の運営状況が報告され,今後も大会の日時等は早めに情報交換を行うことを確認した.農薬学会主催のIUPAC2006への協力呼びかけを行った.JABEEおよび技術士「植物保護士」に関する話題提供を受け,今後の対応を確認した.
 8. 環境委員会報告: 残留農薬分析セミナーの申し込み状況と開催状況が報告された.本セミナー開催は,会員数の大幅な増加,農薬に対する理解の増加等の点で,学会に有益であった.今後は増加学会員を含む会員へのサービスの充実を図っていくことが必要である.
 9. 日本農学会: 平成16年度事業計画が報告された.農学会大会の日程,シンポジウムのタイトル「農が支える安心・安全な暮らし」が決定し,農学賞受賞者選考方法が変更された.
 10. 財務報告: おおむね予定どおりに推移している.農薬業界の再編の影響で維持会員費の減少が懸念される.
 11. HP関係: 学会問い合わせアドレスを取得し,入会届,異動届がオンラインで提出可能となった.一般からの問い合わせに対しては,その対応を準備する必要がある.研究会の申込みのオンライン登録化についても作業中である.英語版の充実を行った.書評の掲載についての判断は編集委員会が行い,雑誌への掲載が決定した場合はホームページにも掲載する.
 12. その他: 名誉会員3名が逝去された.

 III. 議案

 1. 入退会の承認(平成15年9月27日〜15年12月10日): @入会 正会員25名,学生会員2名,A退会 正会員16名.ただし一部の退会希望正会員に対しては,学会に残っていただくことを依頼する文書を送付する.
 2. 学会賞関係: 受賞講演の座長を決定した.論文賞は来年度から受賞対象を論文とすること,また奨励賞・業績賞の推薦資格者を拡大すべく表彰規定の見直しを検討する.
 3. 16年度予算案について: 本年度の予算と決算見込みを基に平成16年度予算案を作成し,審議した.
 4. 植物保護士制度等対応委員会の設置について: 3学会を中心に植物保護士制度等対応委員会(仮称)を設置し,今後の対応を図る.農薬学会から5人の委員(佐々木満,浅見忠男,米山弘一,藤村真,隅田敏各氏)を選出した.
 5. その他
 ・弔意内規について検討し,関連学会に日本応用動物昆虫学会,植物病理学会を含めることにした.
 ・お知らせ欄の運用について議論を行い,他学会大会やシンポジウムの開催状況についての情報を掲載する方向で今後も検討を行うことにした.
 ・論文・要旨集のデジタル化の要請(農水,情報学研究所)に対応することにした.
 ・学術小集会の概要と活動方針を確認した.
 ・2003農薬環境科学研究会・レギュラトリーサイエンス研究会合同シンポジウムのパネルディスカッションアンケートを確認した.

 IV. 会議終了後17時20分まで,将来計画委員会との懇談会を行った.



II. 平成16年度日本農薬学会賞受賞者の決定


 学会賞選考委員会で選考された奨励賞,業績賞(研究,技術)の受賞者について,評議員(会長,副会長を含む)による無記名投票の結果,平成15年度日本農薬学会賞の授賞が以下の通り決定され,受賞者講演における座長も常任評議員会で決定された.また,編集委員会より推薦され,学会賞選考委員会で選考された論文賞受賞者も投票の結果,決定された.

奨励賞
 1. 石原 亨(京都大)
 アベナンスラミド類の生合成誘導機構に関する研究
 2. 葛西真治(感染症研)
 ピレスロイド剤抵抗性要因としてのシトクロムP-450に関する研究
 3. 西脇 寿(近畿大)
 ネオニコチノイド系殺虫剤の構造活性相関と作用機構に関する研究
業績賞(研究)
 1. 尾添嘉久(島根大)
 神経伝達物質受容体とそのリガンドに関する研究
業績賞(技術)
 1. 池田 修・直原哲夫・宗形成郎・佐藤 実(日本農薬)
 除草剤インダノファンの開発
 2. 大島 武・光明寺輝正・三谷 滋・松尾憲総・中島俊雄(石原産業)
 殺菌剤シアゾファミドの開発
論文賞
 1. 真鍋明夫(住友化学)
 論文名:Synthesis and fungicidal activity of a-cyanoacetamido derivatives: discovery of a new rice blast fungicide, diclocymet (S-2900)
 Vol. 27, No. 3, pp. 257‐266 (2002)



III. 平成15年度第1回将来計画委員会議事録


 日 時:平成15年12月13日(土) 16:30〜17:30
 場 所:女子栄養大学第1会議室
 出席者:安部 浩会長,梅津憲治副会長,上路雅子副会長,石田三雄,江藤守総,鴨下克三,西村勁一郎,藤田稔夫,丸茂晋吾,満井 喬,山口 勇,安藤 哲(12名)

 議 案:

 1. 21世紀記念事業について
 過去8回(平成13年10月〜平成15年3月)開催した21世紀記念シンポジウム「市民講座:農薬と環境と安全性」,3冊(「日本の農薬開発」,「次世代の農薬開発」,「農薬の環境科学最前線(仮題,2004年に出版予定)」)の出版事業,第3回環太平洋農薬科学会議の開催,第10回国際植物保護会議への渡航補助,2006年国際農薬化学会議の開催準備などの国際学術交流の促進,ならびに基金の収支状況について説明が行われ,残る書籍の出版をもって,本事業は当初の目的を果たし完了する予定であることが報告された.
 2. 第30回記念大会について
 平成17年3月18〜21日,明治大学駿河台キャンパスにて開催する予定であることが紹介された.
 3. 第11回IUPAC国際農薬化学会議について
 平成18年8月6〜11日に神戸国際会議場で開催する予定であることと,予算案,組織委員会の構成,学術プログラム案などが紹介され,順調な準備状況であることが説明された.
 4. 環境委員会について
 平成15年7月から4回残留農薬分析セミナーを開催し,平成16年1月には愛知県での開催を予定していること,「残留農薬分析─知っておきたい問答あれこれ」の販売状況が報告された.
 5. その他
 学会活動の展望,新会員へのサービス,将来を担う中核会員の確保などの重要性が指摘された.


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