日本農薬学会誌

新規1-アルキル-3-アリールオキシピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の合成と除草活性

大野竜太,渡邊敦子,長岡真帆,植田拓也,櫻井博志,堀 正大,平井憲次

日本農薬学会誌 29, 96-104 (2004)

 さまざまな置換基を有する1-アルキル-3-アリールオキシピラゾール-4-カルボ キサミド誘導体を合成し,水田雑草に対する除草活性を調べた.その結果,ピラ ゾール環3位に3-トリフルオロメチルフェノキシ基を導入した化合物が強力な白化 型の除草活性を有することを見いだした.さらにアミド窒素原子上に置換フェニ ル基を導入すると活性が向上し,特に2,4-ジフルオロフェニル基の場合に最高の 除草活性とイネに対する高い安全性を示すことがわかった.ピラゾール環1位の置 換基はメチル基あるいはエチル基が好適であった.合成したすべての化合物の中 では,N-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-エチル-3-(3-トリフルオロメチルフェ ノキシ)ピラゾール-4-カルボキサミド(KPP-856)が水田用除草剤として最も有 望な化合物であることがわかった.


日本農薬学会

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