日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文26巻4号

Efficacy of Acetamiprid Tablet against Cotton Aphid on Cucumber by Various Application Methods
アセタミプリド錠剤の各種施用法によるキュウリ寄生ワタアブラムシに対する効力


Hidemitsu TAKAHASHI, Kazuhiko MURAHASHI, Tomohiro TAKE, Makoto ASAI, Tomio YAMADA
高橋英光,村橋一彦,武 智広,浅井 真,山田富夫


日本農薬学会誌 26, 371-375 (2001)

アセタミプリド錠剤の各種土壌施用法によるキュウリ寄生ワタアブラムシに対する効力を粒剤と比較検討した.錠剤(0.15g 中アセタミプリド 20 mg 含む)1 錠/株及び 2%徐放性粒剤1g/株の植え穴中心部処理では処理28日後までワタアブラムシを低密度に抑えて,粒剤を植え穴に均一に処理した場合と同様に高い効力を示した.錠剤と粒剤の土壌表面処理では,株元から処理位置が5,10,20 cmにおける効力を比較したところ,両製剤とも距離が短いほど効力が高く,この傾向は錠剤でより強かった.錠剤の育苗ポット株元処理と植え穴処理を比較検討したところ,植え穴処理と同様に優れた効力を示し,錠剤は薬剤を株元近くに処理する育苗ポット施用に適していた.次に,アセタミプリド20 mg を含有する 0.15,0.3 及び 0.6 gの錠剤を用いて植え穴処理および土壌表面処理による効力を調べたが,植え穴処理は錠剤が大きくなると残効性が優れ,土壌表面処理は逆の傾向が認められた.これらの結果から,錠剤は粒剤の効力および処理方法を改良できる可能性があると判断された.


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