日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文27巻3号

Fungicidal Activities of 2-Methoxy-2-[2-(benzylideneaminooxymethyl)phenyl]-N-methylacetamide Derivatives
2-Methoxy-2-[2-(benzylideneaminooxymethyl)-phenyl]-N-methylacetamide誘導体の殺菌活性


Tsuneo ICHIBA, Takami MURASHI, Shinji SUZUKI, Tosikazu OHTSUKA, Michio MASUKO
市場常男,村司孝己,鈴木慎司,大塚俊一,益子道生


日本農薬学会誌 27, 223-228 (2002)

2‐メトキシ‐2‐(2‐置換フェニル)‐N‐メチルアセトアミド誘導体の側鎖部分を種々変換し,高い殺菌活性を示す化合物の検索を行った.側鎖に α‐メチルベンジリデンアミノオキシメチル基を導入した化合物に高い活性を示すものが見出された.特に α‐メチルベンジリデンアミノオキシメチル基のベンゼン環の3‐または4‐位にハロゲン,トリフルオロメチルまたジフルオロメトキシ等の比較的嵩の低い置換基を導入した化合物が高い活性を示した.α‐位はメチルおよびエチル基を持つ化合物に優れた活性が認められたが,プロピル基では低下する傾向が認められた.メチルチオ基を導入した化合物ではキュウリ灰色かび病に対する活性に比較しキュウリべと病に対する活性が高かった.オキシム部に生じる2つの幾何異性体の活性は,E‐体がZ‐体に比較し全ての病害で高い活性を示した.α‐メチルチオ誘導体の中で4‐トリフルオロメチルおよび4‐ジフルオロメトキシ置換体は圃場においてもキュウリべと病に対し高い防除効果(25〜100 ppm)を示し,さらに前者はジャガイモ疫病に対しても高い防除効果を示した.


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