日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文27巻4号

Preparation of Dinotefuran Related Compounds and Agonistic Action on SADβ2 Hybrid Nicotinic Acetylcholine Receptors Expressed in Xenopus laevis Oocytes
ジノテフラン関連化合物の合成とアフリカツメガエル卵母細胞に発現させたSADβ2ハイブリッドニコチン性アセチルコリン受容体に対するアゴニスト作用


Shinzo KAGABU, Kazuhiko MATSUDA, Koichiro KOMAI
利部伸三,松田一彦,駒井功一郎


日本農薬学会誌 27, 374-377 (2002)

ジノテフランとそのテトラヒドロフラン環及び非環状アミン部位をそれぞれ非環状エーテル及びイミダゾリジン環に置換した3種の化合物を合成し,アフリカツメガエル卵母細胞に発現させたSADβ2ハイブリッドニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)に対するこれらの化合物のアゴニスト活性を測定した.ジノテフランの50%有効濃度EC50(M)の逆対数値pEC50(−log EC50)は 3.65 であり,テトラヒドロフラン環を有する特異的な構造にもかかわらず,nAChRに対してアゴニストとして作用することが分かった.さらに興味あることに,イミダクロプリドがパーシャルアゴニストにあるのに対して,ジノテフランはフルアゴニストであることが分かった.生物等価体を念頭に合成した化合物のなかで,双環性化合物はジノテフランに相当するpEC50 を示したが,単環性化合物のアゴニスト活性はきわめて低かった.


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