日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文28巻3号

Detection of Carbamate Insecticides in Fruit and Vegetable Samples with an Acetylcholinesterase Inhibition-Based Bioassay
アセチルコリンエステラーゼ阻害に基づいた検定法による果実と野菜におけるカーバメート系殺虫剤の検出


Jae Han SHIM,Chang Joo LEE,Mi Ra KIM,In Seon KIMLi Tai JIN,Seung-Chan PARK

日本農薬学会誌 28, 318-321 (2003)

農作物に含まれるカーバメート系殺虫剤によるアセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害を指標とした,同系統殺虫剤の定量方法について検討した.ミツバチ頭部からアセチルコリンエステラーゼを粗抽出し,殺虫剤の定量に用いた.AChE阻害効果の濃度依存性から検量線を作成した.検査したカーバメート系殺虫剤のうち,bendiocarbやcarbofuranについて最も低いID50値と検出限界濃度が認められ,それぞれ約0.1 ppmと0.02ppmであった.農作物に添加したカーバメート系殺虫剤の回収率は約80〜90%であった.薬剤処理したシソ葉から異なった大きさのディスクを調製し,それを用いた時の検定からも本方法の定量性が示唆された.本方法は農作物中に含まれるAChE阻害性農薬の迅速な定量に有効であることが示唆された.(文責:編集事務局)


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