日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文29巻3号

Accumulation of Protoporphyrinogen IX prior to Protoporphyrin IX in Intact Plants Treated with Protoporphyrinogen IX Oxidase-Inhibiting Herbicides
プロトポルフィリノーゲンIXオキシダーゼ阻害型除草剤を処理した無傷植物におけるプロトポルフィリンIXに先立つプロトポルフィリノーゲンIXの蓄積


Shinji Murata, Yukio Kimura, Tsutomu Mabuchi, Yuzo Miura
村田伸治,木村幸夫,馬渕 勉,三浦友三


日本農薬学会誌 29, 195-199 (2004) [抄録/PDF]

2種のポルフィリン分析法の組合せによって,プロトポルフィリノーゲン\オキシダーゼ(Protox)阻害型除草剤であるピラフルフェンエチルを茎葉処理したキュウリ子葉に,速やかにプロトポルフィリノーゲンIX(Protogen)が蓄積し始め,処理4,7時間後にピークに達した後,プロトポルフィリンIX(Proto IX)の増加と共に減少することが明らかになった.アシフルオルフェンを処理した場合にも同様のProtogenの蓄積が認められたが,Proto IXの蓄積量はピラフルフェンエチルを処理した場合の2,3倍少なかった.ピラフルフェンエチルは茎葉処理7時間後にヤエムグラにProto IXよりもProtogenの顕著な蓄積を引き起こしたが,コムギでは両者の蓄積はほとんど起こらなかった.本報告は,Protox阻害型除草剤を処理した無傷植物でProto IXに先立ってProtogenが有意に蓄積することを明らかにした最初の報告である.


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