日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文32巻2号

An environmentally acceptable method for assaying the inhibition of α-amylase induction
環境調和型 α-アミラーゼ誘導阻害試験法


Yayoi Ichiki, Hiroto Tamura, Azusa Ohtani, Hiromichi Yoshikawa
市来弥生,田村廣人,大谷 梓,吉川博道


日本農薬学会誌 32, 120-123 (2007) [抄録/PDF]

α-アミラーゼ誘導阻害試験は,アブシジン酸やその誘導体に特有な活性試験法として使われているが,その最終段階でのソモジ・ネルソン法による還元糖の測定時に,銅やヒ素を含む廃液が発生する.1.5%のrice starchを含む懸濁液をゲランガムで固化させたマイクロプレートの各ウエルに,適切な濃度のα-アミラーゼ溶液を分注した後,37Cでインキュベートした.30分後のOD値から90分後のOD値を引いたΔODは加えたアミラーゼ量と良好な相関関係を示した.この測定方法を,無胚大麦種子を用いたα-アミラーゼ誘導阻害試験に適用した結果,Somogyi-Nelson法と同等の結果が得られた.この方法は有害な重金属イオンを出さないアブシジン酸類縁体の活性測定法として有効であると考えられる.


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