日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文32巻2号

Isolation and structural properties of aerial mycelium differentiation-inhibitory substances against Streptomyces scabiei causing potato common scab
ジャガイモそうか病菌Streptomyces scabieiの気菌糸分化阻害物質の単離と構造上の特性


Masahiro Natsume, Atsushi Ooshiro, Tsuneki Takahashi, Fumihiko Kokido, Makoto Hashimoto, Yuu Aoki, Hiroshi Kawaide, Hiroshi Abe
夏目雅裕,大城 篤,高橋常樹,小城戸文彦,橋元 誠,青木 友,川出 洋,安部 浩


日本農薬学会誌 32, 131-134 (2007) [抄録/PDF]

ジャガイモそうか病の新しい防除法の開発をめざして,そうか病菌Streptomyces scabieiの気菌糸分化阻害物質を探索した.野外から分離した未同定放線菌AO-4株が阻害物質を生産していることを見いだし,2種の阻害物質AおよびBを単離した.阻害物質AおよびBの分子量をそれぞれ1156.5および1140.5と決定した.阻害物質Aの官能基の数を誘導体化反応により推定した.阻害物質Aをペプシン,トリプシン,グリコシダーゼ混合物で処理したが,LC-MSのピークは消失せず,阻害活性も変化しなかったことから,阻害物質Aはペプチドや配糖体ではないと考えられた.精密質量と分子イオンの同位体ピーク強度比から,可能性の高い分子式を絞り込みデータベースを検索したが,既知の天然物に該当するものはなかった.


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