日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文33巻3号

Adult vial bioassays of insecticidal toxicity against cotton fleahopper, Pseudatomoscelis seriatus (Hemiptera: Miridae)
ワタノミハムシに対する成虫殺虫活性バイアル試験


J. D. López, Jr., W. C. Hoffmann, M. A. Latheef,B. K. Fritz, D. E. Martin, and Y. Lan

日本農薬学会誌 33, 261-265 (2008) [抄録/PDF]

殺虫剤を塗布したガラス製のバイアルを用いて,ワタノミハムシ(Pseudatomoscelis seriatus,半翅目:カスミカメムシ科)の成虫に対する接触毒性を調べた.実験には実験室で飼育した昆虫と野外で採集した昆虫とを用いた.実験室で飼育したワタノミハムシに対して調べた17種類の殺虫剤のLC50値によれば,ピレスロイドについてはビフェントリン,有機リン剤についてはジクロトホス,ネオニコチノイドについてはチアメトキサム,カーバメートについてはメトミルの毒性が最も高かった.各化合物群の中ではLC50値にはかなりの違いがあり,ピレスロイドでは13倍,有機リン剤では46倍,ネオニコチノイドでは58倍,カーバメートでは31倍の差があった.5月から6月に野外でホースミントより採集したワタノミハムシについては,オスの感受性の方がメスの感受性に比べて高かった.メスの体重はオスよりかなり高かったので,このような違いは,一部には体重の違いによるものと考えられた.(文責 編集事務局)


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