日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文33巻4号

Herbicidal activity of a new paddy bleaching herbicide, benzobicyclon
新規水稲用白化型除草剤ベンゾビシクロンの除草活性


Keisuke Sekino, Hiroshi Koyanagi, Eiji Ikuta, Yuji Yamada
関野景介,小柳 弘,生田英二,山田祐司


日本農薬学会誌 33, 364-370 (2008) [抄録/PDF]

ベンゾビシクロンは,(株)エス・ディー・エス バイオテックにおいて発見・開発された新規な水稲用除草剤で,200,300 g a.i./haといった低薬量で,移植水稲に対する薬害なしに広範な雑草種に白化型の除草効果を示した.特に水田の重要防除雑草であるイヌホタルイに卓効を示し,5葉期までの幅広い処理適期と8週間程度の長期持続性を示した.さらに,イヌホタルイの発生深度(0-3 cm)および一般的な水田土壌種(埴壌土,壌土,軽埴土,砂壌土,重埴土)間での除草効果変動は,ほとんど認められなかった.低温ほどイヌホタルイに対する殺草速度は低下した(処理後の経過日数を多く要した)が,検討した温度範囲(15, 20, 25℃)では,無処理区の葉齢が同一のとき,除草効果は温度に関わらずほぼ同一となった.さらに,近年,水稲作で問題視されている種々のスルホニルウレア抵抗性雑草に対しても卓効を示し,抵抗性雑草対策剤としても極めて有効であった.


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