日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文34巻1号

A useful new insecticide bioassay using first-instar larvae of a net-spinning caddisfly, Cheumatopsyche brevilineata (Trichoptera: Hydropsychidae)
造網性トビケラ類コガタシマトビケラCheumatopsyche brevilineataの1齢幼虫を用いた殺虫剤の急性毒性試験法


Atsushi Yokoyama, Kazuhisa Ohtsu, Takashi Iwafune, Takashi Nagai, Satoru Ishihara, Yuso Kobara, Takeshi Horio, Shozo Endo
横山淳史,大津和久,岩船 敬,永井孝志,石原 悟,小原裕三,堀尾 剛,遠藤正造


日本農薬学会誌 34, 13-20 (2009) [抄録/PDF]

河川水中に生息する昆虫に対する殺虫剤の影響を評価するために,代表的な流水性昆虫であるコガタシマトビケラの1齢幼虫を用いて,48時間の急性毒性試験法を新たに開発した.この方法により,7つの作用機作に分類される30種類の殺虫剤の1齢幼虫に対する毒性を調査した.ミジンコ類と感受性を比較すると,コガタシマトビケラはネオニコチノイド系殺虫剤に対して感受性が高いことが示された.本試験法は河川生態系に対する影響を評価する際に,ミジンコ類を用いた試験法では水生昆虫に対する影響を過小評価する可能性がある化学物質に対して,影響をより適切に評価できる有用な試験法であると考えられる.


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