日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文34巻3号

N-Thiophenylethyl-2,2-dichloro-1-cyclopropanecarboxamides: modification of the amide part of carpropamid and examination of fungicidal activity
N-Thiophenylethyl-2,2-dichloro-1-cyclopropanecarboxamides-カルプロパミドのアミド部位の変換体と殺菌活性


Shinzo Kagabu, Maiko Shimizu, Masaru Mori, Yoshio Kurahashi, Isamu Yamaguchi
利部伸三,清水麻依子,森 勝,倉橋良雄,山口 勇


日本農薬学会誌 34, 161-172 (2009) [抄録/PDF]

いもち剤カルプロパミドのアミド部位のハロゲン置換チオフェニルエチルアミドへの変換体に必要なアミンは,ハロゲン置換アセチルチオフェンのPb(OAc)4とBF3OEt2を用いたチオフェニル酢酸への変換,それに続くNaBH4/I2またはBH3Me2Sによるチオフェニルエタノールへの還元,そのトシル体を経て得られたアジドをトリフェニルホスフィンで還元することによって合成した.アミンは相当する酸クロリドと反応させることにより目的の変換体に導いた.約50種の関連化合物の,キュウリ灰色かび病とべと病,コムギ赤さび病とうどんこ病に対する効果を500 ppmのポット試験で調べた.その結果,いくつかの化合物には,これらの病気を治療する効果があり,その中で数種の化合物はべと病の発症を完全に抑えた.


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