日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文35巻3号

Convenient screening of 4-hydroxyphenylpyruvate dioxygenase inhibitors by UV absorbance detection in the presence of Fe2+ ion
4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ阻害物質のFe2+存在下におけるUV 吸収測定を用いた簡易スクリーニング法


Yumi Ikeda, Ryuta Ohno, Yukiharu Sato
池田佑美,大野竜太,佐藤幸治


日本農薬学会誌 35, 321-325 (2010) [抄録/PDF]

プラストキノン生合成経路中に存在する4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(4-HPPD)は白化型除草剤の第一次作用点の一つである.強い酵素阻害活性を示す4-HPPD 阻害剤は酵素受容体の活性中心に存在するFe2+にキレートすることが必須である.ベンゾイルピラゾール,ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオン,ジケトニトリルおよびジケトンの各誘導体を用いて4-HPPD 阻害活性がFe2+存在下においてUV 吸収の変化で検出可能かどうかを検討した.その結果,強い4-HPPD 阻害活性を有する化合物ではFe2+存在下でUV 吸収に顕著に変化が認められた.一方,4-HPPD 阻害活性を示さない化合物では同じ条件下でもUV 吸収に変化が認められなかった.この結果より,この手法は4-HPPD 阻害化合物の探索のため簡易スクリーニング法として有用であると考えられた.


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