日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文36巻1号

Pesticide residues in domestic agricultural products monitored in Hyogo Prefecture, Japan, FY 1995-2009
兵庫県下に流通する国産農産物中の農薬残留実態調査(1995〜2009年度)


Yumi Akiyama, Tomofumi Matsuoka, Naoki Yoshioka, Shigeki Akamatsu, Takao Mitsuhashi
秋山由美,松岡智郁,吉岡直樹,赤松成基,三橋隆夫


日本農薬学会誌 36, 66-72 (2011) [抄録/PDF/電子付録]

1995〜2009年度の15年間に,対象農薬成分を110種から615種まで順次拡大しながら,兵庫県下を流通する国産農産物(1542検体)の残留実態調査を行った.その結果,844検体から延べ2174農薬が検出された.年度ごとの検出率(0.01 ppm未満の痕跡値を含む)は36,77%,最近5年間では65%であった.対象農薬成分の増加に伴い,検出率および検出成分数は上昇したが,残留濃度分布では痕跡値の残留が増えた.また,4種以上の複数成分が同時に検出される検体数が増加した.野菜からは殺菌剤のプロシミドンおよびイプロジオンが,果実からは殺菌剤のクレソキシムメチル,イプロジオンおよびキャプタン,殺虫剤のアセタミプリドが毎年度高頻度で検出され,最近では,殺菌剤のカルベンダジム,殺虫剤のジノテフランおよびイミダクロプリドの検出が増加していた.食品衛生法の残留基準(あるいは一律基準)を超過したものは9検体(違反率0.6%),このうち8検体は当該作物への適用が登録されていない農薬の検出であった.適用外農薬は一律基準で規制される場合が多く,微量の残留にも留意する必要があると考えられた.


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