日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文36巻2号

Synthesis and herbicidal activity of sulfonanilides having a pyrimidinyl-containing group at the 2'-position
2'位にピリミジニル基を有するスルホンアニリド類の合成と除草活性


Takumi Yoshimura, Masao Nakatani, Sohei Asakura, Ryo Hanai, Manabu Hiraoka, Shigefumi Kuwahara
吉村 巧,中谷昌央,朝倉草平,花井 涼, 平岡 学,桑原重文


日本農薬学会誌 36, 212-220 (2011) [抄録/PDF]

2'位にピリミジニル基を有するスルホンアニリド類を合成し,それらの水田雑草に対する除草活性とイネに対する選択性を評価した.スルホニル基,架橋部位,ベンゼン環の置換基の構造活性相関を検討した結果,スルホンアミド部位では,ジフロロメチル化合物が比較的高い活性とタイヌビエを含む広い雑草防除スペクトラムを有していた.ベンゼン環上の置換位置としては6位が最も好ましく,低級アルキル基が高い除草活性と広い殺草スペクトラムを示し,特にメトキシメチル基が最も好ましかった.また,ブリッジ部位は水酸基がベストであった.供試化合物のうち,2'-[(4,6-dimethoxypyrimidin-2-yl)(hydroxy)-methyl]1,1-difluoro-6'-(methoxymethyl)methanesulfonanilideは,4〜16 g a.i./haの薬量で,イネに薬害を示すことなく,イネ科雑草,カヤツリグサ科雑草,広葉雑草に対する極めて優れた土壌処理除草活性を示した.


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