日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文36巻2号

Evaluation of river model biofilm for assessing pesticide effects: a case study with atrazine
農薬影響評価のための河川モデル生物膜:アトラジンを用いた事例研究


Shohei Hayashi, Kazuhito Itoh, Kousuke Suyama
林 昌平,井藤和人,巣山弘介


日本農薬学会誌 36, 243-247 (2011) [抄録/PDF]

珪藻2株と細菌3株の既知微生物から構成された河川モデル生物膜をガラス基質上に構築し,生物学的指標のアトラジンに対する濃度依存性を調べたところ,アトラジン濃度の対数値と生物膜形成過程における珪藻数,細菌数およびクロロフィルa量の増加率に対する阻害割合との間に良好な負の相関関係が認められ,エステラーゼ活性を含めたそれらの測定項目でエンドポイントとして同様なEC50値が暫定的に得られた.農薬が河川生物膜に及ぼす潜在的な影響を群集レベルで再現性よく評価するために本モデル生物膜が利用できる可能性が示唆された.


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