日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文36巻3号

Cultural filtrates of certain microbial isolates as an alternative to powdery mildew chemical control in cucumbers
キュウリうどん粉病に対する化学的防除剤の代用としての微生物培養ろ液


Aly S. Derbalah, Gaber A. Elkot

日本農薬学会誌 36, 402-406 (2011) [抄録/PDF]

Sphaerotheca fuliginea (Schlecht. ex Fr.) Poll. によって引き起こされるうどん粉病は,温室栽培のキュウリの主要病害である.Epicoccum nigrum (ES1), Epicoccum minitans (ES2), Epicoccum sp (ES3), Trichoderma harzianum (ES4), Trichoderma viride (ES5),および Bacillus pumilus (ES6) の培養ろ液のキュウリうどん粉病に対する効果を,単独あるいはペンコナゾールとの組合せた条件で評価した.その結果,ほとんどの培養ろ液が,ペンコナゾールとの組合せ条件で,推奨濃度のペンコナゾールを単独で用いた場合よりも,うどん粉病に対して高い抑制効果を示した.うどん粉病に対する培養ろ液の抑制効果は,培養ろ液中からGC-MSで検出された既知の抗菌物質によるものと考えられた.この結果から,培養ろ液の利用がキュウリうどん粉病の抑制法としての可能性が示された. (文責:編集事務局)


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