日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文37巻1号

Properties of controlled-release formulation of pyrimisulfan as a one-shot herbicide in a paddy field
除草剤ピリミスルファンの溶出制御を行った水稲用一発処理除草剤としての特性


Sohei Asakura, Manabu Hiraoka, Toshio Sugimura, Takumi Yoshimura, Masao Nakatani, Ryo Hanai
朝倉草平,平岡 学,杉村俊雄,吉村 巧,中谷昌央,花井 涼


日本農薬学会誌 37, 62-68 (2012) [抄録/PDF]

スルホンアニリド構造を有するピリミスルファンは,水田の主要な雑草に対して高い除草効果を有している新規除草剤である.本化合物を水稲用の初中期一発処理除草剤として使用するため,溶出制御製剤ピリミスルファン1キロ粒剤を開発した.ピリミスルファン1キロ粒剤は,67g a.i./haの低薬量でノビエや多年生雑草,SU剤抵抗性雑草などの水田の主要な雑草に対し,発生前から各草種3葉期処理まで高い効果を示した.また,オーバーフローを想定した換水条件においても安定した効果を示した.これらのことからピリミスルファンは溶出制御を行うことによって初中期一発処理除草剤としての性能を有し,また,単成分による一発処理防除が可能なことから,減農薬栽培を助ける有効な防除資材となることが示唆された.


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