日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文37巻1号

Comprehensive survey of the present status of environmental management of pesticides consumption in rice paddies
水田における環境に配慮した農薬使用の現状に関する包括的調査


Reza Arjmandi, Ahmad Heidari, Nasser Moharamnejad, Jafar Nouri, Golrokh Koushiar

日本農薬学会誌 37, 69-75 (2012) [抄録/PDF]

イランで最も米作の盛んなMazandaran地方の4都市において,農薬使用に関連した農家の知識,判断,実施について包括的に調査した.220人の農民に対して27項目について調査を行った結果,農薬使用を決定する重要な要因は,教育,農薬処理技術,使用規制,IPM,農薬価格であった.得られたデータは,Likert処理により量的尺度に転換され,記述的統計手法により解析された.環境に配慮した農薬使用の現状を評価するため,FAOとイランの植物防疫機構に基づいて,量的データを5段階に分類した.結果として,教育の要素が脆弱であること,また,現行の使用規制に多くの欠点があることが明らかとなった.総合的解析結果は,medium, poorm, very poorが35%, 48%, 17%であり,goodやexcellentはなかった.したがって,この地方にける農薬使用管理を改善するために,包括的な実施プログラムが必要であり,本研究により得られた結果は,農薬使用の管理やモニタリング確立のためのデータベースとして活用できる. (文責:編集事務局)


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