日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文37巻3号

Relationship between dieldrin uptake in cucumber fruits and methanol-water extractable residue in soil
キュウリ果実および50% (v/v)メタノール・水で抽出された土壌中ディルドリン濃度の関係


Nobuyasu Seike, Mizuki Sakai, Hirotatsu Murano, Mari Okamoto, Takashi Saito, Itsumi Narita, Yoshiko Hashimoto, Yuri Ikeda, Masanobu Endo, Takashi Otani
清家伸康,酒井美月,村野宏達,岡本真理,齋藤 隆,成田伊都美,橋本良子,池田悠里,遠藤昌伸,大谷 卓


日本農薬学会誌 37, 252-257 (2012) [抄録/PDF]

12圃場で4品種のキュウリを栽培し,果実中ディルドリン濃度と50%(v/v)メタノール・水で抽出した株元土壌中ディルドリン濃度との関係を解析した。その結果,いずれの品種においても両者の間には有意(p < 0.01)な正の相関関係が認められ,果実中濃度の品種間差は回帰式の傾きで表現された。果実中濃度を土壌中濃度(全量抽出)で除した値(FCF)は夏採り>冬採りの関係にあり,収穫時期が異なるとキュウリ果実中濃度が変動する可能性がある。以上の結果から,50%(v/v)メタノール・水で抽出した土壌中濃度からキュウリ果実中ディルドリン濃度の予測値を精度良く得るには,同一品種を栽培し,かつ,同一の収穫時期において同一部位からキュウリ果実を採取する必要があることが分かった。


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