日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan

Effects of separate analyses of pulp and peel on pesticide residues in watermelons and muskmelons
スイカおよびメロンにおける果肉・果皮分別分析が農薬の残留分析値に与える影響


Masahiro Fujita, Tomonari Yajima, Takuya Nagata, Naruto Tomiyama, Kazuaki Iijima, Kiyoshi Sato
藤田眞弘,矢島智成,長田拓也,冨山成人,飯島和昭,佐藤 清


Journal of Pesticide Science 39, 36-42 (2014) [抄録/PDF/電子付録]

3種農薬を散布したスイカとメロン中の残留農薬濃度について,分析試料の縮分操作と,果肉・果皮の分別分析の影響を調査した.両要因の影響は,同一試料から調製した2組の縮分試料について,一方は果皮を除かずにそのまま分析して残留値(A)を求め,他方は果肉と果皮に分別分析してから全果相当残留値(B)を算出し,両分析値を比較することで一括評価した.スイカおよびメロンの各縮分試料間での残留農薬濃度の比率(A/B)の平均値(最低値〜最高値)は,それぞれ91%(70〜123%)および83%(62〜100%)であった.本調査では,大型果菜類に茎葉散布された農薬の残留濃度分析において,分析試料の縮分操作ならびに果肉・果皮の分別分析が分析結果に与える大きな影響は認められなかった.


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