日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文33巻2号

Herbicide sensitivities of mutated enzymes expressed from artificially generated genes of acetolactate synthase
人為的に作出したアセト乳酸合成酵素遺伝子から発現させた変異型酵素の除草剤感受性


Kiyoshi Kawai, Koichiro Kaku, Norihiko Izawa, Masanori Shimizu, Hirokazu Kobayashi, Tsutomu Shimizu
河合 清,角康一郎,井沢典彦,清水正則,小林裕和,清水 力


日本農薬学会誌 33, 128-137 (2008) [抄録/PDF]

ALS阻害型除草剤に抵抗性を付与するイネおよびシロイヌナズナ由来の1点および2点変異型ALS遺伝子を作製して,遺伝子から発現したALSタンパク質のALS阻害型除草剤感受性を調べ,それぞれの変異型ALSの薬剤抵抗性の度合いを把握した.その結果,イネ由来の各種変異型 ALS(P171A, P171H, P171I, P171K, P171L, P171Q, P171R, P171S, P171T, W548L:アミノ酸は一文字表記)のALS阻害型除草剤に対する感受性データは,ALS阻害型除草剤抵抗性雑草の管理及び新規ALS阻害型除草剤の開発に有効に利用できると判断された.また,イネ由来のS627I変異型遺伝子,P171H/R172S変異型遺伝子,P171H/W548L変異型遺伝子,P171H/S627I変異型遺伝子,ならびにシロイヌナズナ由来のS653I変異型遺伝子,P197H/R198S変異型遺伝子,W574L/S653I変異型遺伝子は,植物形質転換に使用する新規な選抜マーカー遺伝子して利用できると考えられた.


Back