日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
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農薬環境科学研究会

代表:田村 廣人   [委員]

 農薬環境科学研究会は、1977年に日本農薬学会と文部省科学研究費特別研究古坂班の共催で開催された「土壌環境中における合成薬剤の挙動に関する勉強会」を引継ぎ、1983年に日本農薬学会の学術小集会として発足しました。本研究会は、記念すべき第1回を1983年7月に東京農業大学厚木農場で開催し、以来、毎年、その時々の最先端のテーマを設定し、自由な雰囲気を象徴するノーネクタイを原則として、参加者全員が同じ施設に宿泊して深夜まで活発に行われる討論や情報交換を伝統かつ特徴としています。2012年には、第30回を迎えこれまでの本研究会の活動をまとめた刊行物を発刊しました。
 農薬科学の発展の歴史は、効率的な作物保護剤の開発のみならずその安全性向上と安心との戦いの歴史でもあります。安全性向上においては、温血動物への低毒性化から生物多様性を維持する環境調和型農薬へと環境に関わる課題が社会的にも大きな関心事となっています。一方、安心においては、作物に残留する農薬への関心のみならず、天敵や地下水さらに公共施設を含めた私達の生活空間への影響が世界的なうねりになりつつあります。つまり、私達のQOL(Quality of Life)の向上に農薬の安全・安心が大きく関与してくる様になってきました。
 そこで、本研究会は、この様な農薬が抱える環境科学的課題について、最新でかつ的確な情報の提供に基づく討論の場を提供することが重要であると考え「作業者暴露」、「挙動実態と予測手法」、「環境中での代謝分解」、「生態影響評価」そして「リスクコミュニケーション」などをキーワードとして、自然科学から社会科学までの広い視点から討論を行い、情報交換することにより農薬科学の発展に貢献することを目的としています。
 本研究会は、農薬環境科学に携わる研究者のみならず、広く行政機関の関係者、農産物の流通関係者や消費者などを講師にお招きし、設定したテーマに関する最新動向の紹介と問題点の解説などの話題提供を行っていただき、前述のキーワードを切り口として深夜まで討論を深めています。また、ポスター発表も行い、特に優れた学生発表にはポスター賞を授与しています。
 本学会員のみならず、農薬と環境に関心のある多数の方々のご参加をお待ちしています。


研究会開催案内:


 第33回(平成27年10月15日(木)〜16日(金))
  


過去の研究会:

 第32回(平成26年11月20日(木)〜21日(金))
  テーマ:「陸域生態系と農薬」

 第31回(平成25年11月21日(木)〜22日(金))
  テーマ:「農薬の環境負荷軽減をめざした取り組みと展望」

 第30回(平成24年10月18日(木)〜19日(金))    [シンポジア]
  テーマ:「農薬の土壌中における挙動と作物残留」

 第29回(平成23年10月27日(木)〜28日(金))
  テーマ:「農薬環境中予測モデルの現状と適用状況」

 第28回(平成22年10月28日(木)〜29日(金))    [シンポジア]
  テーマ:「土壌残留農薬の挙動と農作物及び周辺環境への影響」

 第27回(平成21年10月29日(木)〜30日(金))    [シンポジア]
  テーマ:「農薬の非標的生物の生態と影響評価」

 第26回(平成20年10月30日(木)〜31日(金))    [シンポジア]
  テーマ:「土壌環境における農薬の分解と農薬分解菌」

 第25回(平成19年10月25日(木)〜26日(金))
  テーマ:「農薬の環境動態とモニタリング評価について」

 第24回(平成18年10月19日(木)〜20日(金))    [シンポジア]
  テーマ:「農業生態系の生物多様性に与える農薬の影響」

 第23回(平成17年10月27日(木)〜28日(金))    [シンポジア]
  テーマ:「土壌環境における農薬の残留とその評価及び対策」

 第22回(平成16年10月28日(木)〜29日(金))

 第21回(平成15年10月30日(木)〜31日(金))

 第20回(平成14年11月7日(木)〜9日(金))

 第19回(平成13年11月15日(木)〜16日(金))    [シンポジア]

 第18回(平成12年10月5日(木)〜6日(金))    [シンポジア]

 第17回:テーマ「農薬の環境動態及び生態影響に係わるガイドライン」    [シンポジア]

 第16回:テーマ「ゴルフ場の農薬問題」    [シンポジア]
  報告(Vol. 24, p. 426 (1999))

 第15回:テーマ「土・微生物と農薬」
  報告(Vol. 23, p. 213 (1998))

 第10回シンポジウム
  報告(Vol. 18, p. S174 (1993))

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