日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文33巻4号

Insecticide resistance of Aedes aegypti and Culex quinquefasciatus in Thailand
タイにおけるネッタイシマカおよびネッタイイエカの殺虫剤抵抗性


Kanutcharee Thanispong, Sunaiyana Sathantriphop, Theeraphap Chareonviriyaphap

日本農薬学会誌 33, 351-356 (2008) [抄録/PDF]

タイのネッタイシマカ9系統について殺虫剤感受性を調べた.本害虫はDDTとペルメトリンに強い抵抗性を示したが,Chiang Mai系統だけはペルメトリン感受性であった.多くの系統はデルタメトリンとアルファシペルメトリンに感受性で,BangkokとNonthaburiの系統はそれぞれデルタメトリンとアルファシペルメトリンに弱い抵抗性を示した.マラチオンとプロポキスルに対する感受性はさまざまで,SatunとNonthaburiの系統はマラチオンには完全な感受性を示した.ネッタイイエカ3系統の殺虫剤感受性も調べた.DDTには強く,ペルメトリンには中程度の抵抗性を示した.BangkokとNonthaburiの系統はマラチオンとプロポキスルに感受性であった.Pathum Thani系統は両化合物に弱い抵抗性を示した.結論として,デルタメトリンとアルファシペルメトリンはデング熱病防除には有効で,マラチオンとプロポキスルはネッタイイエカ防除のための代替的な殺虫剤となると考えた. (文責 編集事務局)


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