日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文33巻4号

2,4-Dioxo-1,3-thiazolidine derivatives as a lead for new fungicides
新殺菌剤リードとしての1,3-チアゾリジン-2,4-ジオン誘導体


Masaru Mori, Masaru Takagi, Chikako Noritake, Shinzo Kagabu
森 勝,高木 健,則武千賀子,利部伸三


日本農薬学会誌 33, 357-363 (2008) [抄録/PDF]

2,4-Dioxo-5-benzylidene-3-thiazolidineacetamide誘導体を合成し,23種の類縁化合物の殺菌活性試験を行った.10 mg/lのin vitro試験では,いくつかの化合物が,イネいもち病菌,イネ紋枯病菌,コムギ葉枯れ病菌に対して良好或いは高い生長阻害活性を示した.しかし,灰色かび病菌やもみ枯れ細菌病菌に対して活性を示すものはなかった.活性を示した化合物の中には,salicylhydroxamic acidの添加により(SHAM試験),イネいもち病菌とイネ紋枯病菌に対する生長阻害効果を顕著に増大させるものがあった.500 mg/lのポット試験では,イネいもち病,トマト疫病,キュウリべと病やコムギ赤さび病に対して防除効果を示す化合物があり,その中で,N,N-dimethyl-2,4-dioxo-5-benzyl-3-thiazolidineacetamide は,べと病に対して高い防除活性を示した.キュウリ灰色かび病に対して活性を示す化合物はなかった.


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