Design of novel carbamate acetylcholinesterase inhibitors based on the multiple binding sites of acetylcholinesterase
アセチルコリンエステラーゼの多重結合部位に基づいた新規なカーバメート系アセチルコリンエステラーゼ阻害剤のデザイン

Qianfei Zhao, Guoquan Yang, Xiangdon Mei, Huizhu Yuan, Jung Ning

日本農薬学会誌 33, 371-375 (2008) [抄録/PDF]

本論文はAChE阻害剤としての，一連のフタルイミドポリメチレンオキシフェニル N-メチルカーバメート類の設計，合成，AChE阻害活性および構造活性相関についての報告である．メチレン鎖長は3-10とし，フェニル基の2または3位でカルバミル基とエステル結合を形成した．合成した化合物の生物活性は，イエバエから調製したAChEに対する酵素阻害活性とした．本研究で合成したすべての化合物は，フェニルN-メチルカーバメート（PM）よりも高活性を示した．特に化合物I1はPMの352倍，メトルカルブの29倍の阻害活性を示した．この結果は，合成した一連の化合物のフタルイミド部分が，AChE内のトンネル状構造部分にあるアミノ酸残基と強く結合し，N-メチルカーバメート部分が触媒部位で結合することを示唆した． （文責　編集事務局）