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Behavior of paddy pesticides and major metabolites in the Sakura River, Ibaraki, Japan
茨城県県内の水稲栽培地域を流下する桜川において,2007年および2008年の主要な11種の代謝分解物を含む39種の水稲用農薬のモニタリングを行った.河川水中での農薬の検出時期は流域内での散布時期に対応しており,一時期に広範囲で散布される除草剤では検出ピークが顕著に見られた.県内での出荷量が多く,水溶解度が高い,土壌吸着定数(Koc)が小さい,または普及率が高い除草剤の検出ピークは比較的高濃度であった.近年使用量が増加している育苗箱施用の殺菌剤と殺虫剤は移植直後に検出ピークが確認された.農薬の代謝分解物の検出は水や土壌中での親化合物の分解経路や半減期,または代謝分解物の安定性に対応しており,分解が非常に速い農薬から生成される主要な代謝分解物の中には,親化合物に比べてはるかに高いピーク濃度で検出されるものが存在した. |