日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文35巻3号

Fast microencapsulation of chlorpyrifos and bioassay
クロルピリホスの迅速マイクロカプセル化およびバイオアッセイ


Ling Zhu, Zhenghui Wang, Shuting Zhang, Xiaoyan Long

日本農薬学会誌 35, 339-343 (2010) [抄録/PDF]

環境に優しく,殺虫剤を有効に使用できる方法を探すため,本研究はクロルピリホスを含有するマイクロカプセルの調製方法,性能評価およびバイオアッセイ方法を検討した.壁形成材料としてイソホロンジイソシアネートの三量体およびトリエチレンテトラミンを,安定化剤としてドデシル硫酸ナトリウム(SDS)およびキサンタンガムを用いて,室温において高速界面重合法にて 3000rpm の乳化速度で12分間処理することにより,平均粒径2〜7um,初期カプセル化率 94.7%のクロルピリホスマイクロカプセルを試製した.試製したマイクロカプセル製剤は,中性溶液では安定であるが,酸性やアルカリ性溶液ではクロルピリホスを溶出していた.ハスモンヨトウ3齢幼虫に対するバイオアッセイの結果では,従来の乳化製剤に比べ,マイクロカプセル製剤は明らかに持続的効果があった.本研究のアイデアと手法は殺虫剤工業においてその潜在的有効性が示唆された.(文責:編集事務局)


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