日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文35巻3号

Structure-activity relationship of naturally occurring strigolactones in Orobanche minor seed germination stimulation
天然ストリゴラクトンのヤセウツボ種子発芽刺激活性における構造活性相関


Hyun Il Kim, Xiaonan Xie, Han Sung Kim, Jae Chul Chun, Kaori Yoneyama, Takahito Nomura, Yasutomo Takeuchi, Koichi Yoneyama
金 賢一,謝 肖男,金 翰成,全 載哲,米山香織,野村崇人,竹内安智,米山弘一


日本農薬学会誌 35, 344-347 (2010) [抄録/PDF]

11種類の天然ストリゴラクトン(SL)の根寄生植物ヤセウツボ(Orobanche minor)の種子に対する発芽刺激活性を調査した.11 種の SL はその発芽刺激活性の強さから3つのグループに分けられた.もっとも高活性なグループA には,3 種のモノヒドロキシSLである orobanchol, 2'-epiorobanchol, sorgomol が含まれ,それらは10pMで80%以上の発芽を誘導した.グループB には5 種の SL が分類され,それらはグループA の SL の約 1/10 の活性を示した.もっとも活性の弱いグループC には,疎水性の高い SL と化学的に不安定な SL が含まれた.これらの結果から,SL の発芽刺激活性には,分子の疎水性と安定性の両方が関わっていることが示唆された.発芽刺激活性に影響するその他の構造要求性についても考察した.


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