|
Sensitivity of Japanese Fusarium graminearum species complex isolates to metconazole
日本産麦類赤かび病菌(Fusarium graminearum種複合体)のメトコナゾールに対するMIC値は0.20〜6.25mg/lの間に分布し,1.56 mg/lを頂点とする一峰性の分布を示した.また,PCR法によりF. asiaticum,F. graminearum s. str.の同定や,毒素生産性の判別を行って感受性との関連を調べた.菌の種類と地理的分布,種ごとの毒素生産性に特徴が見出されたが,種間,および異なる毒素生産性株間でMICは一定の範囲内に収まり,感受性に大きな差はないと思われた.感受性が異なる菌株のCYP51遺伝子をPCRにより増幅し,塩基配列を比較した結果,感受性の差は標的酵素であるCYP51遺伝子の変異によるものではない可能性が示唆された.感受性の異なる菌株を接種し,防除効果を調べたところ,メトコナゾールはいずれの感受性の菌株に対しても高い効果を示した. |