日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文36巻3号

Structure-activity relationship of carboxin-related carboxamides as fungicide
カルボキシン関連カルボキサミド系殺菌剤の構造活性相関


Yukihiro Yoshikawa, Hiroyuki Katsuta, Junro Kishi, Yuji Yanase
吉川幸宏,勝田裕之,貴志淳郎,柳瀬勇次


日本農薬学会誌 36, 347-356 (2011) [抄録/PDF/電子付録]

種々のカルボキサミド化合物を合成し、その構造と殺菌活性の関係を調べた.殺菌活性と殺菌スペクトラムは,アミドの芳香環と窒素原子上の置換基に依存していた.それらの中で,N-(ビフェニル-2-イル)-2-クロロピリジン-3-カルボキサミドが灰色かび病に対し高い活性を示し,対応する1-メチル-3-トリフルオロメチル-ピラゾール-4ーカルボキサミドがより高い活性を示した.さらに,N-フェニル基上のオルト位に疎水性の分岐アルキルをもつ化合物が,高活性で広い殺菌スペクトラムをもつことがわかった.N-フェニル基のベンゼン環は,チオフェン環で代替でき,チオフェン環のアルキル基を最適化することで,種々の病害に対し高い効果を示すペンチオピラド(化合物1N-[(2-(1,3-ジメチルブチル)-3-チエニル)]-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-4-カルボキサミド)を見出した.


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