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Fipronil resistance in Sogatella furcifera: Molecular cloning and functional expression of wild-type and mutant RDL GABA receptor subunits
セジロウンカはイネの主要な害虫であり,アジアにおいてフィプロニル抵抗性を発達している.以前,我々は,セジロウンカGABA受容体RDLサブユニット(SF-RDL)の膜貫通領域M2に存在するA2'N変異がヘテロ接合体の状態で存在し,フィプロニル抵抗性を付与する可能性を示唆した.今回,フィプロニル感受性セジロウンカとフィプロニル抵抗性セジロウンカから,SF-RDLをコードする全長のcDNAをクローニング,塩基配列を決定し,新規なR340Q変異を見出した.R340Q変異は,SF-RDLの膜貫通領域M3 M4間の細胞質内ループに位置し,常にA2'N変異を有するクローンに存在していた.A2'N変異,A2'N・R340Qダブル変異,R340Q変異のフィプロニル抵抗性への影響を調べる目的で,Drosophila細胞に野性型遺伝子,変異型遺伝子を単独,または,同時に導入し,蛍光を用いた膜電位アッセイを行った.その結果,野性型遺伝子と変異型遺伝子のヘテロ接合体の発現では,A2'N・R340Qダブル変異はA2′N変異と比較して,より高いフィプロニル抵抗性を発現する可能性が示唆された. |