日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan

Determination of nitenpyram and its metabolites in agricultural products by using hydrophilic interaction liquid chromatography-tandem mass spectrometry
HILIC-MS/MSによる農産物中ニテンピラムおよび代謝物の分析


Tatsuo Yoshida, Hiroshi Murakawa, Kei Toda
吉田達雄,村川 弘,戸田 敬


Journal of Pesticide Science 38, 27-32 (2013) [抄録/PDF]

吉田達雄,村川 弘,戸田 敬 高極性化合物を分析可能な未修飾シリカ型HILIC-MS/MSを用いることにより,農作物中ニテンピラム,CPMAおよびCPMFを簡易迅速に個別分析する方法を開発した.農作物における検量線の直線範囲(R2>0.999)は,5g の試料量において,0.002〜2㎎/㎏である.4種類の農作物(ピーマン,みかん,たまねぎ,玄米)を用いて行った添加回収試験において,すべて良好な値(93.0〜106.6%)が得られた.また,農薬成分含有試料において,本分析法によるニテンピラムの値とCPMA・CPMFの合計値は,それぞれ厚生労働省通知試験法に示されているHPLC-UVによるニテンピラムの値およびGC-FTDによるCPFの値とよく一致した.HILIC-MS/MS法は,選択性が高いLC-MS/MSを用いて測定を行うため精製する必要がなく,非常に簡易な方法である.


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