|
Action mechanism of a herbicide, thiobencarb
本報では,チオベンカルブの超長鎖脂肪酸の生合成に及ぼす影響を調べることで,本除草剤の作用機構を解析した.チオベンカルブ処理した食用ヒエ培養細胞では炭素数20,22,24,26の超長鎖脂肪酸が減少する一方で,前駆体となる中鎖および長鎖脂肪酸が蓄積していた.また,チオベンカルブは,黄化食用ヒエ茎葉の超長鎖脂肪酸伸長酵素(VLCFAE)活性を阻害しなかったが,硫黄原子の酸化体であるスルホキシド体およびスルホン体は強く阻害した.これらの結果から,チオベンカルブはVLCFAEを作用点とする除草剤であり,酸化体が活性本体であることが示唆された.さらに,チオベンカルブスルホキシドの黄化食用ヒエ茎葉VLCFAE阻害は,ピロキサスルホン等のイソキサゾリン系除草剤と同様に酵素と薬剤のプレインキュベーション時間に依存しない可逆的阻害であった.この可逆的なVLCFAE阻害様式は,チオカーバーメート系除草剤全般に適用できると考えられる. |