日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan

Pesticide residues in Greek apples with protected geographical indication or designation of origin
地理的表示保護あるいは原産地呼称保護表示のあるギリシャ産リンゴにおける残留農薬


Zisimos Likudis, Vassiliki Costarelli, Andreas Vitoratos, Constantinos Apostolopoulos


Journal of Pesticide Science 39, 29-35 (2014) [抄録/PDF/電子付録]

地理的表示保護(PGI)あるいは原産地呼称保護(PDO)表示のあるギリシャ産リンゴ80個を,51種類の対象農薬について,「敏速,簡単,廉価,効果的,厳格かつ安全な(QuEChERS)」方法により分析した.その正確さと精度は,4濃度(10〜250µg/kg)での回収実験によって評価した.12種類の残留農薬が,75個の陽性検体中から(ただし1サンプル当りの検出農薬数の平均は6.0種類)検出された.高い検出率は,クロルピリホス(n = 75),キナルホス(n = 75),およびパラチオン(n = 73)において認められた.80個のうち2個だけが最大残留基準を超えるレベルの残留農薬(メチルパラチオン)を含有していた.スピアマン相関分析によると,α-エンドスルファンとβ-エンドスルファン(r = 0.823),フルフェノクスロンとペンコナゾール(r = 0.683)の残留間で高い相関が見られた.生産物の種類もまた残留量の重大な要因ではあるが, 主要成分分析はすべてのPDO/PGIリンゴの残留農薬レベルに類似性を示した.(文責:編集事務局)


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