日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan

Anti-androgenic activity of procymidone and its metabolites
プロシミドンとその代謝物の抗アンドロゲン活性


Yoshitaka Tomigahara, Noriyuki Suzuki, Hirokazu Tarui, Koichi Saito, Hideo Kaneko
冨ヶ原 祥隆, 鈴木 紀之, 樽井 弘和, 斎藤 幸一, 金子 秀雄


Journal of Pesticide Science 39, 181-186 (2014) [抄録/PDF]

プロシミドンとその代謝物(6種)の抗アンドロゲン活性の有無および抗アンドロゲン活性の種差の有無について,ヒトあるいはラットアンドロゲンレセプター発現プラスミドおよびアンドロゲンレセプター認識配列を連結したレポ ータープラスミドを導入したHeLa細胞を用いて調べた.また,アンドロゲンレセプターに対する結合性(AR結合活性)についても調べた.その結果,プロシミドン,プロシミドンの水酸化代謝物(PCM-CH2OH),および,プ ロシミドンとPCM-CH2OHのアミド結合が開裂した代謝物(PCM-NH-COOH, PA-CH2OH)に抗アンドロゲン活性およびAR結合活性が認められたが,種差は認められなかった.プロシミドンの活性は,強力な抗アンド ロゲン化合物hydroxyflutamideの1/20〜1/67であり低く極めて弱いこと,また,代謝物の活性は,プロシミドンよりもさらに低いことがわかった.


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