日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文24巻1号

ハスモンヨトウに対するBacillus thuringiensis Cry1Cトキシンの殺虫活性を増大するSerratia marcescensの培養上清の協力効果

浅野昌司,鈴木一史,堀 秀隆,渡邊剛志

日本農薬学会誌 24, 44-48 (1999)

Serratia marcescensの培養上清がBacillus thuringiensisのdelta-endotoxin(Cry1C)のハスモンヨトウに対する殺虫活性を増大する協力作用を持つことが示された.協力作用は致死活性と幼虫発育阻害活性においてともにみられたが後者でより顕著であった.協力効果は上清及びCry1Cの濃度に比例して指数関数的に高くなり,最高でCry1C単独の8倍以上に高まった.この協力活性はハスモンヨトウ以外のヨトウガ,コナガおよびチャノコカクモンハマキにはいずれも顕著ではなく,上清中の協力作用物質は昆虫の種により特異的に発現するものと思われた.


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