日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文26巻1号

Synthesis and Herbicidal Activity of New Imidazolidinedione Derivatives
新規イミダゾリジンジオン誘導体の合成と除草活性


Tomoyuki YANO, Natsuko OKANO, Sadayuki UGAI, Masahiro HORI, Kenji HIRAI
矢野智行,岡野夏子,鵜飼貞行,堀 正大,平井憲次


日本農薬学会誌 26, 67-75 (2001)

一連の新規な3-(5-アルコキシ-2,4-ジハロフェニル)-5-アルキリデン-1,3-イミダゾリジン-2,4-ジオン誘導体を合成し,種々の雑草に対する除草活性を調べた.除草活性はベンゼン環上の置換基により変化し,5-アルキニルオキシ-4-クロロ-2-フルオロフェニル基を有する化合物が相対的に高い除草活性を示した.単環性イミダゾリジンジオン誘導体においては,イミダゾリジンジオン環5位にイソプロピリデン基を,そして1位に低級アルキル基を導入することが,活性を高めるのに最も効果的であった.二環性イミダゾリジンジオン誘導体では,5,6-ジヒドロイミダゾ[1,5-a]ピリジン誘導体が,テトラヒドロイミダゾ[1,5-a]ピリジン誘導体より高い選択性を有していたことより,二重結合の存在が作物安全性にとって重要であると考えられた.合成した全ての化合物の中で,二環性イミダゾリジンジオン誘導体である2-(4-クロロ-2-フルオロ-5-プロパルギルオキシフェニル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,5-a]ピリジン-1,3[2H,7H]-ジオンがトウモロコシ用除草剤として,最も期待できる候補化合物であると考えられた.


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