|
Summary of Toxicological Studies on Acequinocyl
アセキノシルは新規開発されたナフトキノン骨格の殺ダニ剤で,各生育ステージのダニに対して速やかに活性を発現する.本剤はミトコンドリアの電子伝達系の酵素阻害により殺ダニ活性を示すが,その作用点が他の薬剤とは異なるため,薬剤抵抗性ダニにも活性を示すことが確認されている.本剤の原体及び15%フロアブル製剤の安全性試験の結果,アセキノシル及び製剤は急性毒性,並びに眼及び皮膚に対する刺激性が非常に弱く,皮膚感作性もないことが確認された.また発がん性,変異原性及び催奇形性は認められず,繁殖性への影響もなかった.ラットに本剤を大量に経口投与した場合,血液凝固時間の延長がみられた.アセキノシルの化学構造がビタミンKと似ていることから,アセキノシルを投与されたラット体内では,アセキノシルがビタミンK依存性血液凝固系に介在し,血液凝固能の低下が誘発されると推測された.これらの変化はイヌには認められなかった. |