日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文28巻1号

Insecticidal and Neuroblocking Activities of Acetamiprid and Related Compounds
アセタミプリドと関連化合物の殺虫活性と神経遮断活性


Kazuhisa KIRIYAMA, Yuki ITAZU, Shinzo KAGABU, Keiichiro NISHIMURA
桐山和久,板津友紀,利部伸三,西村勁一郎


日本農薬学会誌 28, 8-17 (2003)

アセタミプリドの2個のCH3基を種々のアルキル基などに置換した化合物を合成し,ワモンゴキブリとイエバエに対する殺虫試験を代謝阻害剤の共存・非共存下で注射法により行った.すべての供試化合物の両種の昆虫に対する殺虫活性はアセタアミプリドのものより弱かった.代謝阻害剤であるピペロニルブトキシドは両昆虫に対する殺虫活性を有意に上昇させ,もう一種のNIA16388を併用することによりさらに増大した.ゴキブリの腹部中枢神経索を用いて神経遮断活性を測定した.両位置への嵩高い置換基の導入はこの活性をも低下させ,その低下の程度は,N-CH3部分を変換した場合より末端のCH3基を変換した場合の方が大きかった.代謝阻害剤を併用した時の殺虫活性は,疎水性の効果を別途考慮することにより,神経遮断活性との間に有意な相関関係があった.


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