日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文28巻1号

Validity Analysis of a Receptor Binding Assay for Ecdysone Agonists Using Cultured Intact Insect Cells
昆虫培養細胞を用いた脱皮ホルモン様活性物質の受容体結合活性評価法の妥当性


Chieka MINAKUCHI, Yoshiaki NAKAGAWA, Hisashi MIYAGAWA
水口智江可,中川好秋,宮川 恒


日本農薬学会誌 28, 55-57 (2003)

鱗翅目昆虫由来のSf-9細胞,双翅目昆虫由来のKc細胞を超音波破砕して無細胞画分を調製し,脱皮ホルモン様活性物質の受容体結合活性を測定した.供試化合物としては,ステロイド型のエクダイソン類,および分子の疎水性において幅を持たせた種々の非ステロイド型ジベンゾイルヒドラジン類を用いた.化合物の疎水性の大きさにかかわらず,無細胞系で求めた受容体結合活性は,細胞をそのまま用いて評価した化合物の細胞への取り込み活性と,高い相関関係にあることが明らかにされた.以上のことから,昆虫培養細胞をそのまま用いて測定された脱皮ホルモン様活性物質の活性は,受容体結合活性と考えて差し支えないことが示された.


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