日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文29巻1号

Synthesis and Herbicidal Activity of New Pyrazole-4-carboxamide Derivatives
新規ピラゾール‐4‐カルボキサミド誘導体の合成と除草活性


Ryuta Ohno, Atsuko Watanabe, Tomoko Matsukawa, Takuya Ueda, Hiroshi Sakurai, Masahiro Hori, Kenji Hirai
大野竜太,渡邊敦子,松川智子,植田拓也,櫻井博志,堀 正大,平井憲次


日本農薬学会誌 29, 15-26 (2004) [抄録/PDF]

さまざまな置換基を有する3‐(置換アルコキシ)ピラゾール‐4‐カルボキサミド誘導体を合成し,水田雑草に対する除草活性を調べた.その結果,ピラゾール環3位に3‐トリフルオロメチルベンジルオキシ基を導入した化合物に強力な除草活性が発現し,アミド窒素原子上にアルコキシ基を導入するとさらに活性が向上し,イネに対する薬害が軽減することがわかった.ピラゾール環1位はメチル基が最適であった.また,4位カルバモイル基をベンゾイルアミノ基へと変換したピラゾール誘導体も低薬量でいくつかの水田雑草に対して強い除草活性を示した.合成したすべての化合物の中では,N‐エトキシ‐1‐メチル‐3‐(3‐トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピラゾール‐4‐カルボキサミド(KPP-297)が水田用除草剤として最も有望な化合物であることがわかった.


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