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Neral (the Alarm Pheromone) Biosynthesis via the Mevalonate Pathway, Evidenced by D-Glucose-1-13C Feeding in Carpoglyphus lactis and 13C Incorporation into Other Opisthonotal Gland Exudates
サトウダニは後胴体部腺分泌物として,警報フェロモンであるネラールを,トリデカン,(Z,Z)‐6,9‐ヘプタデカジエンとともに分泌する.グルコース‐1‐13Cを乾燥酵母に混合して投与すると,7日後には51.6%のネラールに13Cが1原子以上取り込まれた.30日間投与したダニを直接CDCl3で抽出し,そのまま13C-NMR分析すると,ネラールの2,4,5,6,8,9および10位に13Cが強化されていた.したがって,グルコース‐1‐13Cから解糖系を経て生成した2-13C-Acetyl-CoAからメバロン酸を経て生合成されると結論した.同様に分泌腺にみつかるAcetyl-CoA由来のトリデカンおよび(Z,Z)‐6,9‐ヘプタデカジエンには7日間でそれぞれ42.5%および51.8%,微量成分のγ‐アカリジアールおよび蟻酸ネリルにはそれぞれ39.5%および33.4%の13Cが取り込まれたが,スクワレンには取り込まれず,スクワレンが飼料の乾燥酵母から直接由来することを確認できた. |