日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文29巻1号

Insecticidal Activities of the Enantiomers of Asymmetric 1-[1-(6-Chloro-3-pyridyl)ethyl]-2-nitroiminoimidazolidine against American Cockroach, Cucurbit Leaf Beetle, Green Rice Leafhopper and Green Peach Aphid Following Injection, Dipping and Spraying
1-[1-(6-Chloro-3-pyridyl)ethyl]-2-nitroiminoimidazolidineの両鏡像異性体のワモンゴキブリ,ウリハムシ,ツマグロヨコバイおよびモモアカアブラムシに対する注射法,浸漬法および散布法による殺虫活性


Kazuhisa Kiriyama, Shinzo Kagabu, Keiichiro Nishimura
桐山和久,利部伸三,西村勁一郎


日本農薬学会誌 29, 43-48 (2004) [抄録/PDF]

著者らはすでに,表題の化合物はin vitro結合試験や神経伝達遮断試験において,活性強度は両鏡像異性体間で明白に識別されると報告した.本論文では,両異性体間の挙動をin vivoの面から検証した.浸漬法によるウリハムシと,散布法によるツマグロヨコバイおよびモモアカアブラムシに対して1.6〜8 ppmの濃度で高い殺虫効果を示し,両鏡像異性体には活性の差はみられなかった.注射法によるワモンゴキブリに対して(S)‐体と(R)‐体の最小致死薬量(MLD: nmol)はそれぞれ30および42と大きな差はなく,共力剤PBとNIAの併用によりMLDは,それぞれ0.93および0.83と大きく低下した.ニコチンの(S)‐体と(R)‐体のワモンゴキブリに対するMLDはそれぞれ490および320であった.共力剤の併用により,それらの値は310と160とわずかに低下した.


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