日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文29巻2号

Metabolism of Imidacloprid in Houseflies
イミダクロプリドのイエバエにおける代謝


Hisashi Nishiwaki, Kazuyuki Sato, Yoshiaki Nakagawa, Masahiro Miyashita, Hisashi Miyagawa
西脇 寿,佐藤一行,中川好秋,宮下正弘,宮川 恒


日本農薬学会誌 29, 110-116 (2004) [抄録/PDF]

イエバエにおけるイミダクロプリドの代謝経路を解明するために,[14C]で標識したイミダクロプリドを注射投与して経時的に代謝分解物の生成量を分析した.その結果,水酸化型およびオレフィン型を含むいくつかの化合物が検出され,イミダクロプリドはイエバエ体内で主に酸化的に代謝されていることが明らかとなった.また,イミダクロプリドの共力剤であるピペロニルブトキシドとプロパルギルプロピルフェニルフォスフォネート(NIA-16388)がイミダクロプリドの代謝分解に及ぼす影響を調べた.その結果,共力剤はイミダクロプリドの代謝分解を抑制し,薬効成分の体外への排出量を低下させた.以上より,イミダクロプリドのイエバエに対する殺虫活性は,虫体内における酸化的代謝に影響されることが示唆された


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