日本農薬学会 Pesticide Science Society of Japan
HOME学会誌掲載論文29巻2号

More Realistic Concentrations of Agrochemicals for Environmental Risk Assessments
環境リスク評価のためのより現実的な農薬濃度規準の設定


Francisco Sánchez-Bayo

日本農薬学会誌 29, 130-133 (2004) [抄録/PDF]

現在,先進国の農薬登録の実施要綱は厳しく,水中環境での危険を査定するための最大濃度値(例えばPECs)を使用することが適切か否かを検討する必要がある.農薬の物理化学的性質を考慮に入れ,これらの物質は自然環境においては水生生物への暴露が減少することを考えると,有効濃度のより現実的な値は,ECsを導く際に,測定に調整を加えるための因子を用いることによってより正しく評価できる.この論文では,有機殺虫剤の分配と消失の特徴に基づき,この種類の暴露因子が提案された.いまのところこのモデルの確認は限られているが,ここまでの証拠はきわめて有望である.提案されたモデルの改良を助け,妥当なアプローチを再確認するだろう建設的な批判が他の研究者からでることを望んでいる.


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