Metabolism of Tolclofos-methyl in Lettuce (Lactuca sativa)
トルクロホスメチルのレタス（Lactuca sativa）における代謝

Keiko Ichise-Shibuya, Takuo Fujisawa, Toshiyuki Katagi, Yoshiyuki Takimoto
一瀬（渋谷）桂子，藤澤卓生，片木敏行，瀧本善之

日本農薬学会誌 29, 322-327 (2004) [抄録/PDF]

フェニル環を¹⁴C標識したトルクロホスメチルを用いてレタスにおける代謝試験を行った．¹⁴C-トルクロホスメチルを75および750 g a.i./haの割合で温室にて生育したレタス葉面に均一に1回処理した．処理後7日目において，処理量の半分以上が未変化のトルクロホスメチルとして検出された．トルクロホスメチルは主にP-O-アリール結合の開裂およびアリールメチルの酸化により代謝された後に抱合化を受け，前者はマロニルグルコース抱合体，および後者はグルコース抱合体としてレタス中に存在していた．マロニルグルコース抱合体の化学構造は¹⁴C標識したフェノール体を切除したレタス葉（リーフディスク）に処理し，単離した代謝物からLC-ESI-MSおよびNMR分析にて決定した．