Rapid Method for the Determination of 180 Pesticide Residues in Foods by Gas Chromatography/Mass Spectrometry and Flame Photometric Detection
GC/MSおよびGC/FPDを用いた180農薬の簡易分析法の開発

Masahiro Okihashi, Yoko Kitagawa, Kazuhiko Akutsu, Hirotaka Obana, Yukio Tanaka
起橋雅浩，北川陽子，阿久津和彦，尾花裕孝，田中之雄

日本農薬学会誌 30, 368-377 (2005) [抄録/PDF]

分析時間の短縮に主眼を置き，1日で試料を測定できる状態にする分析法を開発した．よく均一化した試料10 gをキャップ付きPP製50 ml遠心管にとり，アセトニトリル20 ml，酢酸0.1 mlを加えてホモジナイザーで1分間撹拌抽出した．これに無水硫酸マグネシウム4 gと塩化ナトリウム1 gを加え，フタを閉めて手で激しく振盪した．その後6000 rpm，10分間遠心し上清16 mlをグラファイトカーボン/PSA二層式固相抽出カラムに負荷し，さらにアセトニトリル/トルエン（3 : 1）50 mlで溶出させた．溶出液を40｡C以下で減圧濃縮後10%アセトン/n-ヘキサン8 mlに溶解し，試験液とした．測定にはGC/FPD，負化学イオン化法GC/MS，イオントラップ型GC/MSを併用して測定した．9種類の農産物を用いて，約180種類の農薬を試料中で0.05または0.1 μg/gとなるように添加し，添加回収実験を行った結果，回収率は主に70〜110%，RSDは25%以下であり，検出限界は0.01〜0.05 μg/gであった．